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共同製作者

記事担当 磯貝剛

昨日まで作れなかったものが、ちょっとしたひらめきから
何かを手繰り寄せるように作れるようになることがあります。

私の場合そんな時に師匠や兄弟が一緒に作業していることが多く、
「ひらめき」の事を話すとほぼ100%肯定してくれるので
製作のモチベーションがとても上がります。

べっ甲は天然素材ですので何を作るときにも試行錯誤が必要となります。
「ひらめき」を形にするべく、どんな道具を使おうか?
どんな工程が必要か?どんどん試していきます。

そうした地道な研究のような工程に挑むときに、
背中を押してくれる隣人の存在はとても重要で
存在自体がすでに共同製作者といえるのです。

最近要望をぶつけてくれるお客様がとても多く、
今までに作ったことのないものに挑む機会が増えています。

製作のペースを掴むためにも共同製作者の存在が重要となる局面ですが
最近は



この方が工房の新人クンです。

新人クンは若いので普段は「遊んで!遊んで!」
と頻繁に誘いをかけてくるのですが、空気を読むのだけは一流で
「ひらめき」を形にするべく作業に没入している私を尻目に
椅子の上でゆっくりと昼寝をはじめます。

私の集中力が切れたときちょっとおしゃべりに付き合ってくれますし
居るだけで監視されているようで、手を抜くことも
せず作業を粛々とすすめる事が可能となるのです。

そういう意味で新人クンも立派な共同製作者と言えるのです。

しかし最近は良く工房に顔を出してくれるなぁ。
と、思っていたところ。

新人クンのお目当ては梅雨の雨をしのぐべく、
工房の窓から見えるお隣の家の軒の下にやってくる猫さんを待ちわびていたようです。

ということは猫さんが雨宿りに来なくなったら、、、
私の共同製作者はどうなるのでしょう?

最小(?)サイズの指輪

記事担当 亀戸店店長 磯貝克実

6月になり例年よりかは少し遅い梅雨入りになりましたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか?

亀戸店は先日私が留守中に若い女性が当店ロングセラー商品の
琥珀玉が付いた、べっ甲リングを気に入ってくれたとの話を。

しかし、その女性の指のサイズは6号との事で……



これは若い方にも付けてもらうチャンスだと思い急いで製作することに。

出来上がり後、注文女性すぐに来店 無事指におさまり喜んで頂けました。

べっ甲は中高年の方のイメージがあるかと思いますが、
当店では若い方にも選んで頂けるアクセサリーも多くありますよ。

ジメジメした時期ですが、気持ち的にも気分をかえて梅雨を乗り切っていきましょう!

ステイホーム中のモノ作り


記事担当 磯貝剛

べっ甲とガラス玉を組み合わせた 玉かんざし。

ガラス玉は蜻蛉の目玉にかけて「トンボ玉」とも呼びます。
風景を写し込みながら飛び回るトンボの目玉のように
色とりどりのキレイな素材です。

作り手から仕入れてしばらく仕舞いっぱなしだったものですが、
「キレイだね、これ!」とステイホーム中の娘の目に止まり
陽の目をみました。

ガラスは少し重さがある素材ですので、べっ甲は少々厚め仕上げました。
足の部分もカキという先端の部分もひと捻りしました。

玉の大きさや色合いがそれぞれ違うので、大きな玉には長い足
を合わせたり、「明るいガラス玉にはこのべっ甲の色かな?」と、、、



この作業は娘たちがやってくれたので、より女性目線の仕上がりになったようです。


同じものが2つとないしあがりのかんざしたち。
作るのが楽しい!!

面白いモノ作りでした。

お家でスケッチ

記事担当 磯貝剛


私の場合、心に少し余裕があるときにデザインが「!」と思いつく時があります。

「!」が来たらどんな不細工なスケッチでもそのイメージをノートに描いたりします。

思いついた「!」が、なんとなく描けたらその「落書き」とも呼べるスケッチをもとに清書します。

以前は「何かデザイン考えなきゃ!」と勢い込んで紙に向き合ったものですが、中途半端な意志で紙を汚すのが惜しくなり白紙のままでその作業を終えたものです。

そのうちイメージを残すスケッチはメモやいらないコピー用紙の裏面とかの方が描きやすい事に気がつきました。

冒頭のサーファーのスケッチは始め、非常口の表示燈の走っている人を見たときに「!」がきました。

それを見ているうちに自分がつけたいと思うデザインがまた「!」と来てサーファーにたどりつきました。

何か良いものを拾ったような感覚で、出来上がりを妄想してワクワクしました。

先日シンガーソングライターの星野源さんが「うちで踊ろう」という楽曲を無料配信しました。

シンプルなメロディーをギターの弾き語りしています。

それにコーラスを重ねたり、曲に合わせてダンスをしたり、派手なエレキギターを乗せたり。しまいには安倍首相が無理矢理な自粛の呼び掛けに使用したり。

こんな時だから起こるコラボを見ていて面白いなと思いました。

おこがましくもこの出来事が何となく頭に残り、作り手としてこんな時に何か出来るかなと、妄想を廻らせました。

そしてたどり着いたのが「お家でスケッチ」という企画。
皆さんの「!」こんなの身に付けたい!というイメージをべっ甲というものでコラボできたらと思いつきました。



サーファーのピントグラム。
外出する日々が戻ったら一緒に出掛けたいなと、平和な妄想が止まりません。

渾身のメガネチェーン

記事担当 磯貝剛

先日のイベント中にたっぷり時間があったので
じっくりと仕上げた品物の出来があまりにもいいので
思わず記事にしてしまいました。


この時仕上げたのが メガネチェーンです。

「自分で使いたい!と思うモノを作る」
が最近の私のものづくりのテーマになっています。

イベント中に「何か作業をしたいな」と考えている際
通常チェーンを組むときに「厚みがありすぎて」
とても組むのに手間がかかりすぎてはじいているものに興味が向きました。

本当に厚味がありすぎるうえに小粒なので
組むのに指先がすぐに真っ赤に腫れてしまうほどです。

実際痛くて一本を仕上がらないうちに
やめようかなと根をあげました。

しかし面白いことに追い詰められると色々と工夫するもので、
企業秘密(笑)ですが分厚いチェーンを柔らかくする方法を発見できました。



滅多に作らない 厚みがある小粒チェーンのグラデーションカラー。
ほんの数本しかしあがりませんでしたが大満足の出来です。



渾身のメガネチェーンは
各店舗やWebでもご覧になれますのでお気軽に見てみて下さい。

クセのないアイテムだから長く使えますよ。




老舗の存在感

記事担当 磯貝剛

三越日本橋本店に今週はお世話になっております。


店内方々に設置されたモニターではベッ甲イソガイ アクセサリー展の
インフォメーションが流されてます。
ちょっと嬉しいことです。


ゆったりと買い物を楽しむ文化がここにはまだあるようです。
私たちもそんな気持ちにさせる製品を丁寧に作らなくては!
と良い刺激を頂きました。

あと数日ですが、目一杯楽しみたいと思います。

べっ甲の市松模様



記事担当 磯貝剛

「べっ甲は接着材無しでくっつきます。」
というのがべっ甲細工の技術を端的に示す、よく使う文脈です。

ですので写真はまさにべっ甲の技術をギュギュッと集約したような製品なのです。

オレンジ色をした「白甲」と、濃いめの茶褐色をした「黒甲」
前の説明の通り接着材なしでつくった「市松模様」結構手間がかかっています。

まずはとても薄い「白甲」を何枚も何枚も切り出します。


同じく黒甲でも何枚も重ね、、、、

同じ厚さの角形棒状に仕立てます。

拙い文章力のせいで大変さがあまり伝わりませんねぇ。
書いている先から気がついてしまいました。(笑)

気にせず続けます。

で、それらに熱を加えつつ圧力をかけて、、、、




しましま模様の板を作ります。

再び棒状に切って、しましまの角棒をつくります。


そして、また熱を加えつつ圧力をかけてプレスします。

すると、

じゃじゃーんと、
「市松模様」が出来上がります。

「べっ甲は接着材無しでくっつきます。」ということを
伝えたくてこんなブログを書いてみました。

なんとなく伝わりましたか?

読み返してみると、ブログをアップするのをためらうほど
工程の困難さが表現できてませんが。(笑)

読んで頂きありがとうございます。

べっ甲のジッポーライター

記事担当 磯貝剛

テレビ放送による特需でしょうか?

「じゅん散歩」で高田純次さんがべっ甲ジッポーライターを
ポッケに入れたりする「いじり」をしてくれたおかげで
べっ甲ZIPPOライターの問い合わせがたくさんありました。

ここのところ1年以上欠品でしたが、ちょっとしたビジネスチャンスに
作り手魂に火が付き?ジッポーライター作りにも火が付きました。

いくつかは以前製作し乾燥の段階のものがあったので
先着のお客様にはソチラを納めることができました。

そして、一から作らねば!
となってみると、思いのほか大きい素材が必要です。
「前もこんな良い素材を切っていたんだ。」と感心しつつ
現在の素材事情では相当に惜しい気持ちになってしまうのも事実です。



とはいえ
「とりあえずご注文頂いた分くらいは頑張って切り出してみよう!」
と作業を始めました。



まずは、の最初の難関!
板状の素材を輪につないで木型に入れ込む作業。

神がかり的に上手くいきました。



続いて上板、底板を圧着する作業。
こちらも難関です。

上手くいきました!

これ以降ではそれほど困難な作業はないのでひとまず安心しています。

あとは丁寧に、丁寧に
完成を目指し作業を進めていくのみ!
です。

べっ甲の鳥獣戯画展

記事担当 磯貝剛

銀座での展示販売に始まり、大阪、福岡でも大好評の
べっ甲で作った鳥獣戯画の品々。

欠品していた動物たちを製作し、ようやくベッ甲イソガイの店舗で
フルラインナップを揃える事ができました。

展示の仕方は手探りですが、少し美術館の雰囲気を意識した
ゆったり感のあるものにしてみました。

鳥獣戯画 第一巻の複製を長く広げてみました。
約千年も前の人々の面白がりを感じて頂けたら嬉しいです。

店舗内だと、どう頑張っても広い展示スペースを確保出来ないため
ずっと「どこで広げたら見映えるか?」と考えていたのですが
ぴったりの場所を発見しました。(笑)


【べっ甲で作る 鳥獣戯画展】
■ベッ甲イソガイ 浅草店 横のウィンドウケース
■夏の間は展示予定

高山寺公認のお墨付きを頂けた事で
思いきって展開がしやすくなりました。

日本一敷居の低い美術館。
お気軽にご覧下さい。

着物文化っていいなあ

記事担当 磯貝剛

泣きごとではありませんがべっ甲の製品は
かなりの時間を要して完成させます。

確かに現代では仕上げの磨きなどは
バフモーターなどを使いますが、
切ったり削ったりは、糸のこややすりなどで
行いますので基本的に手作業です。

古くから変わらずとても手間のかかる工芸品です。

そんなべっ甲の製品の中で、最も昔からの形を
残しているのがかんざしです。



べっ甲の製品としては結構大きな部類のアイテムですので
やはり仕上げまではかなりの時間を使います。

日本でも洋服の文化が当然となってますので
着物をお召しになる方も少なくなり、
かんざしなども使う人がいないのでは?
とよく言われます。

確かに街中では頻繁に見かけることは皆無ですし、
私などは自分では自在に着ることができないですが

歌舞伎座やデパートの和関連のイベントのときなどは
華やかに着飾った着物の方をたくさん見ることができます。

着ること自体にも手間がかかる着物を
颯爽と着こなす優雅な姿を見ると
日本の良い文化だなあとうっとりします。

嬉しいことにべっ甲のかんざしは
そんな着物姿を彩る役割を果たせるのです。

ここ数週間ベッ甲イソガイの店舗では
結婚式で使用するためのかんざしを探しに
来る方(花嫁花婿さんのお母様)が大変多く、
そんな日本のいち風景を彩ることに喜びを
感じて接客をしています。

着物文化っていいなあ。




プロフィール

浅草・亀戸べっ甲職人の店「ベッ甲イソガイ」のオフィシャルブログです。

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