新シリーズ1−試案開始

       記事担当:磯貝剛
 もう5年ほど前の事です。
「人の目を引く製品」「当工房ならではの味のある製品」
「かっこいい製品」を作りたい・・・・

製作にかかわるだれもが考える、この欲望を
特に強く意識したのがこの時期です。

落書きのようなスケッチを描きため、とりあえず半分は
納得できたのが写真にある「トンボのかんざし」。

昆虫モチーフが好まれたアールヌーボーのテイストを
「べっ甲」で形作り、「蒔絵」で強調するというものです。

そのスケッチを感度の高い方に見せると思いのほかよい反応。

その反面、「楽しそうな“作品”だね。」といったとらえ方をする方
が多いことが気にかかりました。

というのも、私たちが作りたいのは“作品”ではなく“製品”。
インパクトが先行し過ぎて芸術的方向に行きすぎてしまうのは
やはり本来、工房で作りたいものではないのです。

こうした思惑との微妙なズレから,2,3年の間私のカバンの
「作りたいモノリスト」のファイルに眠ることになってしまいました。

ところが忘れているようでも、一度本気で思案したものというのは
常に頭にあるもので、

昨年の夏ごろ「クオリティーの高い愛着を持てる製品」を作りたい!
衝動が高まり、再び「作りたいモノリスト」から以前の思考が引っ張
り出されることになりました。

2,3年とはいえ工房ではいろいろなことが起こり、作り手も、
作られる製品も日々進化しました。

だからその「作りたいもの」は数年間、ただ眠っていただけではなく、
リセットして試案を始めると、“製品”。として作り上げていくための
よいアイディアがどんどん出てきました。


              〜新シリーズ2に つづきます〜



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